【独自解説】世界の頂へ、覚醒した「怪物」の現在地――張本智和が描く2026年・卓球界の新たなる王者像
卓球界における「中国の壁」は、これまで幾多の天才たちの夢を打ち砕いてきた。王楚欽や樊振東といった世界のトップに君臨する中国勢に対し、張本はかつて「一発はあるが連戦では読まれる」と言われることもあった。だが2026年から2026年にかけての対戦成績を振り返ると、その構図は明らかに崩れ始めている。
鍵を握るのは、前陣での早い打点によるチキータと、中陣へ下げられた際のリカバー力だ。中国選手が得意とする「コースを突いた重いドライブ」に対し、以前の張本は力で押し返そうとしてミスを誘発することがあった。しかし現在の彼は、打点をわずかに遅らせて回転を殺し、相手の逆をつくブロックやカウンターを驚異的な精度で繰り出す。力対力の勝負ではなく、相手の力を利用する術を体得したことで、中国トップ陣営の戦術分析をことごとく無力化させている。