人工股関節で障害者手帳はもらえる?認定基準の真相と損しない申請法

人工股関節で障害者手帳はもらえる?認定基準の真相と損しない申請法の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でまとめました。

残存機能障害があり身体障害者手帳の申請を行う場合、あるいは障害厚生年金の手続きを進める場合の正確なステップを解説します。

身体障害者手帳の申請手順は以下の通りです。

  1. 市区町村の福祉窓口で書類を取得:お住まいの自治体(福祉事務所・障害福祉課等)で「身体障害者診断書・意見書(肢体不自由用)」の所定様式を受け取ります。
  2. 身体障害者福祉法第15条指定医に作成を依頼:すべての医師が診断書を作成できるわけではありません。都道府県知事から指定を受けた「15条指定医」である執刀医や主治医に診断書の記入を依頼します(文書料として5,000円〜15,000円程度の実費が必要)。
  3. 申請書類の提出:診断書、申請書、顔写真、マイナンバー関連書類を揃えて自治体の窓口へ提出します。
  4. 地方社会福祉審議会等による審査:提出された診断書の数値(関節可動域・筋力等)をもとに厳格な審査が行われます(通常1〜3ヶ月程度)。
  5. 手帳の交付または却下通知:認定された場合は等級が記載された手帳が交付されます。基準に満たない場合は非該当通知が届きます。

申請にあたって最も重要なのは、「担当医との綿密なコミュニケーション」です。医師に対して無理に障害を重く書いてもらうことは違法行為にあたりますが、日常生活で実際に生じている困難(靴下の着脱ができない、爪切りが困難、一定距離を歩くと激しい疼痛が出るなど)を正確かつ具体的に伝えておくことが、適切な診断書作成への第一歩となります。

【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準

公的制度の申請には時間・精神的エネルギー・文書取得費用が伴います。自身がどの手続きに注力すべきかを見極める判断基準を提示します。

身体障害者手帳の申請を積極的に検討すべき人:

  • 術後数ヶ月〜1年が経過しても関節可動域制限や筋力低下が著しく、歩行に明らかな介助・補装具を要する人
  • 両側の股関節を手術しており、両下肢トータルで重い機能障害が残っている人
  • 股関節以外にも膝や脊柱などに複合的な機能障害を抱えている人

手帳申請よりも「障害年金」や「医療費控除」に注力すべき人:

  • 初診日に厚生年金に加入しており、片側・両側の人工股関節置換術を完了した人(障害厚生年金3級の受給可能性が高い)
  • 手術が極めて順調に進み、痛みなく日常生活やデスクワーク・軽作業へ復帰できている人(手帳の審査に通る可能性が低いため)
  • 年間の医療費自己負担額が大きく、確定申告で確実に還付を受けたい人
中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。