北海道の廃線はなぜ止まらない?Jr赤字の真相と2026年最新マップ
鉄路の廃止が議論される際、都市部の鉄道ファンによる「惜別乗車」の喧騒と、現地で暮らす住民の実感との間には常に大きな隔たりが存在します。
2026年4月に廃止された根室本線(富良野〜新得間)の沿線、南富良野町や幾寅駅周辺を取材した際、地元商店の店主は率直な胸の内を語ってくれました。
「鉄道ファンの方々が全国から集まってくれるのはありがたい。けれど、普段の生活で列車を使う住民は高校生やお年寄りのごく一部でした。1日に数本しかないダイヤでは通院もままならず、みんな車で移動してしまう。廃止は寂しいけれど、誰も乗っていない列車を税金やJRの赤字で走らせ続けるのが限界なのも、現場にいれば痛いほどわかります」
一方で、切実な不安を抱えるのは自家用車を運転できない交通弱者です。日高本線沿線で暮らす高齢女性は、通院の足をこう吐露します。
「冬の北海道は吹雪で道路がホワイトアウトします。列車なら多少の雪でも時間通りに走ってくれましたが、バスになると道路の除雪状況や事故で平気で1時間以上遅れる。病院の予約時間に間に合わないのが何より不安です」
現場のリアルな声が突きつけるのは、「ノスタルジーとしての鉄道存続」ではなく、「極寒の地域でいかに確実に移動手段を維持できるか」という生存インフラとしての切実な問いです。