保育士の大変なこととは?辞めたい理由の真相と過酷な現場を徹底解剖
世間一般やネット上の言説では、「国の政策で処遇改善が進んだため、保育士の給与はもう低くないはずだ」「配置基準が改善されたから現場は楽になった」といった楽観的な言説が散見されます。しかし、ここには現場を知らない外部からの大きな誤解が存在します。
確かに保育士処遇改善等加算最新動向を注視すると、加算項目の一本化や経験年数に応じた技能・経験加算の手当支給、さらには配置基準の見直し(1歳児における「6対1」から「5対1」への改善、3歳児における「20対1」から「15対1」への改善など)が制度として順次導入されています。しかし、この制度改革が現場のすべての保育士に等しく恩恵をもたらしているわけではありません。
最大の問題は、国から支給される処遇改善加算金の配分方法が各保育園の運営法人に委ねられている点です。一部の誠実な法人では職員への基本給ベースアップや手当として満額還元されていますが、法人によっては運営費の穴埋めや施設修繕費、役員報酬等に実質的に流用され、現場の一般保育士には月数千円程度しか届かないといった分配の不公平が今なお指摘されています。また、配置基準が改定されても、深刻な保育士不足により必要な人選が追いつかず、帳簿上の数字合わせだけで現場の負担が全く減っていない園も存在します。制度の看板と現場の実態には依然として大きな隔たりがあるのです。