遠野なぎこの真実と現在地 独占取材が明かす知られざる女優の覚悟
朝ドラで脚光を浴びた後、彼女は映画界の巨匠たちからも熱烈な視線を浴びることになる。その決定打となったのが、2001年に公開された東映配給の映画『日本の黒い夏─冤罪』だ。松本サリン事件をモチーフに鬼才・熊井啓監督がメガホンをとった本作で、彼女は報道被害の渦に巻き込まれる重要な役どころを熱演した。
この演技によって、彼女は第11回日本映画批評家大賞の助演女優賞(新人賞)を受賞。重厚な社会派ドラマのなかで、リアリティに裏打ちされた真に迫る演技を見せつけ、日本映画界における確固たる評価を手に入れた。名匠が惚れ込んだのは、小手先のテクニックではなく、役柄の痛みを自らの身体に引き受けてしまう彼女の純粋なまでの憑依力だった。