3年ぶりの夜空に舞った怒涛の光と熱気——なにわの夏を再起動させた伝説の夜と、その後の変革
あの大会を語る上で避けて通れないのが、観覧エリアの構造的な大刷新だ。従来の淀川花火といえば、土手に早朝から場所を取り、誰でも気軽に大迫力の花火を楽しめるのが最大の魅力だった。しかし、2026年は左岸(梅田側)の河川敷工事や安全対策を理由に、無料観覧エリアが大幅に縮小された。
協賛観覧席や有料エリアの拡充は、一部の市民から戸惑いの声をもたらした。「誰もが楽しめる花火ではなくなるのではないか」という批判だ。だが、運営側にとってこれは背に腹は代えられない選択だった。安全な導線の確保と警備員の増員、そして物価高騰の中で大会品質を維持するためには、ビジネスモデルの転換が不可欠だったのだ。結果として有料チケットは即完売。チケットを手にした来場者の満足度は極めて高く、「金を払ってでも安全・快適に観たい」という新しい消費者意識を顕在化させる結果となった。