極上ロース部位の真実!肩・リブ・サーロインの選び方と焼き方
精肉売り場で見かける「A5ランク」や「特選」といった表示の裏には、厳格な公的ルールが存在する。農林水産省が定める食肉規格に基づき、日本食肉格付協会が枝肉の歩留等級(A〜C)と肉質等級(1〜5)を厳密に判定している。このうち最高ランクを示すA5の評価において、最も厳しくチェックされるのがロース部位の断面だ。
第6肋骨と第7肋骨の間で切り開かれたリブロースの断面積、脂肪交雑(BMS)、肉の光沢、締まりとキメ、脂肪の色沢と質が審査される。つまり、牛全体の格付けはロースのコンディションによって決定づけられているといっても過言ではない。ブランド和牛の生産者たちが血統や飼料の配合に心血を注ぎ、ロースの霜降りの均一性を追求し続ける理由はここにある。
しかし、格付けが高いことと「家庭で美味しく食べられること」は必ずしも同義ではない。サシが過剰に入った肉は熱源や焼き手の技術を激しく選ぶため、用途に合わせて適格な等級や部位を見極める消費者側の観察眼が求められている。