肘の裏の名前とは?正式名称「肘窩」の秘密と採血で狙われる理由

肘の裏の名前とは?正式名称「肘窩」の秘密と採血で狙われる理由の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でまとめました。

肘の裏を学ぶうえで必ず対比されるのが、下肢の屈曲部である「膝の裏」です。古くからの大和言葉で膝の裏側は「ひかがみ(膕)」と呼ばれ、医学名称では「膝窩(しつか)」と表記されます。肘窩と膝窩はどちらも関節の屈曲面に位置するくぼみですが、その構造、血管の深さ、日常的なリスクには明確な違いがあります。

比較項目肘の裏(肘窩 / ちゅうか)膝の裏(膝窩 / ひかがみ)編集部の見解・評価正式名称と呼び名肘窩(ちゅうか)
日常語:肘の内側膝窩(しつか)
大和言葉:ひかがみ(膕)語源の違いが興味深く、膝裏には古来固有の名詞が定着している血管の深さとアプローチ表層を太い皮静脈が通過
(採血・点滴の最優先ルート)膝窩動静脈は深部脂肪の奥
(表層からの採血は原則不可)肘窩は露出度と浅さにおいて全身で最も処置に適した構造関節の屈曲方向前方(腹側)へ曲がる
(可動域はおよそ0〜145度)後方(背側)へ曲がる
(可動域はおよそ0〜135度)四肢動物の進化過程で前肢と後肢で逆回転した名残が明瞭好発する主なトラブル接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、内側上顆炎(ゴルフ肘)ベーカー嚢腫、深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)肘は皮膚と腱の障害が多く、膝は関節液貯留や血栓リスクが高い

人体には、日頃頻繁に目にしながらも名前のよく知られていない部位が数多く存在します。鼻の下から上唇へ垂直に伸びる溝は「人中(じんちゅう)」、手の親指の付け根にある三角形のくぼみは「解剖学的嗅ぎタバコ入れ(スナッフボックス)」と呼ばれます。肘窩や膝窩もそうした人体名称雑学の代表格ですが、単なるトリビアにとどまらず、生命活動の要所としての役割をそれぞれが分担しています。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。