高層ビルがガラス張りでも倒壊しない理由|カーテンウォールの耐震性
Q1:カーテンウォールと一般的なビルの「はめ殺し窓(FIX窓)」は何が違うのですか?
A1:最大の相違点は「外壁そのものとして独立しているか否か」です。一般的なFIX窓は、鉄筋コンクリート(RC)や鉄骨で作られた「躯体壁の開口部」にサッシ枠を固定してガラスを嵌め込みます。一方のカーテンウォールは、窓と外壁が一体化しており、躯体開口部に取り付けるのではなく、柱や床スラブの外側にフレームごと吊り下げて連続した外皮を形成します。
Q2:大地震でビルが激しく揺れた際、本当にガラス枠自体が歪んで割れることはないのですか?
A2:構造的にガラスへ直接的な圧縮力が加わらない設計になっています。カーテンウォールのアルミフレームは、ファスナー金物の長穴やヒンジを介してロッキング(回転)またはスライド運動を行い、躯体の歪みを逃がします。さらに、枠の内側には十分な呑み込みクリアランスと弾性クッション材(ブロック・ガスケット)が確保されているため、枠が平行四辺形に変形しても内部のガラスが圧迫されることはありません。
Q3:住宅や低層アパートにカーテンウォールを採用することは可能ですか?
A3:技術的には可能ですが、コストと納まりの面から一般的ではありません。一般住宅規模では特注アルミフレームの製作費や揚重機の手配が割高になり、十分な軽量化メリットも得られません。住宅で全面ガラスの開放感を得たい場合は、大開口用の高断熱樹脂・アルミ複合サッシを採用するのが標準的です。