鳩胸とは?原因と漏斗胸との違い・服の着こなしや改善法を徹底解説
鳩胸とは、胸の中央に位置する「胸骨」およびそれに連なる「肋軟骨(ろになんこつ)」が過剰に発育し、前方に向かって突き出た状態を指します。鳥類の鳩のように胸部がふっくらと前に張り出しているように見えることからこの名称で親しまれていますが、形成外科や胸部外科では胸骨突出症(Pectus Carinatum)という疾患概念として扱われます。
発生するメカニズムの核心は、成長期における肋軟骨の過形成です。肋骨と胸骨をつなぐ軟骨組織が周囲の骨組織よりも早いペースで伸びてしまうことで逃げ場を失い、前方に押し出されるようにして突出します。多くの場合は生まれつきの骨格構造に起因しており、乳幼児期には目立たなくても、骨の成長が著しい思春期(10代前半〜中盤)にかけて顕著化するケースが珍しくありません。
発症要因としては遺伝的要因が指摘されており、家族や親族に同様の胸郭形状を持つ人がいる割合は一定数存在します。また、マルファン症候群などの結合組織疾患に伴う症状の一つとして現れることもありますが、大多数は全身の重篤な疾患を伴わない「単独の骨格形態」として発現します。通常、内臓を圧迫するリスクは極めて低いものの、骨の突出度合いによっては運動時の息切れや胸部の圧迫感といった自覚症状を伴うこともあります。