臭い玉がない人の真実|体質と扁桃腺の形状が分ける決定的な差
「臭い玉が一切できない人は、本当にこの世に存在するのか」という疑問に対し、耳鼻咽喉科の専門医らは「厳密な意味で膿栓の構成成分が全く発生しない人間は存在しないが、肉眼で確認できる塊として喉に留まらない人は確かに存在する」と説明します。臭い玉の正体は、喉の両脇にある口蓋扁桃(こうがいへんとう)に存在する溝に、侵入した細菌やウイルスの死骸、白血球の残骸、口腔内の剥離上皮(皮膚の垢に相当するもの)、食べかすが凝集して石灰化したものです。 この塊が喉に定着しない人には、明確な3つの解剖学的・生理的理由が存在します。
第1の理由は、口蓋扁桃にある「陰窩(いんか)」の深さと開口部の角度です。
扁桃の表面には「陰窩」と呼ばれる無数の小さなくぼみ(陰窩孔)が存在し、外敵である病原菌を捕食・免疫化するための構造を備えています。この陰窩の深さや枝分かれの複雑さには大きな個人差があり、陰窩が浅く開口部が広い人は、異物が蓄積しても唾液の流れや嚥下(えんげ)の圧力によって自然と外へ押し流されます。反対に、陰窩が洞窟のように深く入り組んでいる人は、内部に堆積した残骸が外へ出られず、徐々に巨大化してしまいます。
第2の理由は、鼻呼吸の定着による「口内自浄作用」の維持です。
日常的に鼻呼吸を行っている人は、口腔内が常に適度な湿り気を保ち、唾液の循環が途切れません。唾液にはリゾチームやラクトフェリンといった強力な抗菌酵素が含まれており、細菌の過剰増殖を抑制するとともに、陰窩の内部を絶えず洗い流す「自浄作用」を果たしています。口呼吸の習慣がある人は喉が乾燥し、剥離した粘膜細胞が凝固しやすくなるため、臭い玉の温床が作られてしまいます。
第3の理由は、口蓋扁桃の免疫応答バランスです。
体質的に扁桃炎を頻繁に起こす人は、リンパ組織が活発に白血球を動員するため、戦い終えた白血球の死骸が大量に生成されます。一方で、粘膜免疫が安定し、軽度の刺激で過剰な炎症反応を起こさない体質の人は、白血球残骸の絶対量が少なく、塊を形成するに至りません。