松本白鸚の病状と舞台降板の真相とは?関係者が明かす復帰への現在地
彼の役者人生を語る上で欠かせないのが、単独主演記録を打ち立てたミュージカル『ラ・マンチャの男』と、歌舞伎屈指の大役である『勧進帳』の弁慶だ。見果てぬ夢を追い求めるドン・キホーテの姿は、まさに白鸚自身の生き様そのものだった。半世紀を超えて演じ続けたこの演目は、彼の強靭な精神力によって成立していたと言っても過言ではない。
一方で、全身全霊を捧げる過酷な舞台は確実にその肉体を削り取っていった。弁慶の見得や飛び六方、ミュージカルでの圧倒的な声量。妥協を許さない完璧主義が、年齢とともに蓄積した疲労を覆い隠していた面は否めない。周囲が「一度立ち止まって休んでほしい」と願うほど、彼の芸への執念は凄まじいものだった。