「古の奈良の都の八重桜」徹底解剖!千年の歴史と最新スポット

「古の奈良の都の八重桜」徹底解剖!千年の歴史と最新スポットにまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

「いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな」

この三十一文字(みそひともじ)の全貌を紐解くと、巧みな対比構造と高度な修辞技法が浮かび上がる。ここで注目すべきは、「古(いにしえ)」と「けふ(今日)」、そして「奈良の都(旧都)」と「九重(現在の宮中・平安京)」というみごとな時の対置だ。

「にほひぬるかな」という表現も深い意味を持つ。現代語の「匂い(香覚)」ではなく、歴史・古典文学における「にほひ」とは、鮮やかに色づき美しく照り輝く「視覚的な美」を指す。かつて平城京で誇り高く咲いていた八重桜が、巡り巡って今日の平安京の宮殿でこれ以上なく華やかに咲き誇っている――。過去と現在、旧都と新都を祝福の言葉でつなぎ合わせた奇跡的な和歌なのである。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。