長尺シートとは?クッションフロアとの違いや費用・耐久性を徹底解説

長尺シートとは?クッションフロアとの違いや費用・耐久性を徹底解説に関する知りたいポイントを初心者にも親しみやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

近年のDIYブームに伴い、動画サイトやSNS上では「ホームセンターで長尺シートを買って自分で安く貼る」といったコンテンツが見受けられます。しかし、施工管理技士や熟練の内装職人は、長尺シートのDIY施工に対して強い警鐘を鳴らしています。

長尺シートのDIY施工で失敗が多発する第1の理由は、その「圧倒的な自重と硬度」にあります。厚さ2.0mm前後の長尺シートは1巻きで数十kg以上の重さがあり、室内の壁際や出隅・入隅に合わせて正確に裁断・展開する作業には専用の包丁と高度なハンドリング技術が必要です。生半可な力加減ではシートが折れ曲がり、表面に消えない白化(折れジワ)が残ってしまいます。

第2の理由は「熱溶接工法の壁」です。シートとシートの突き合わせ部分は、隙間から雨水や清掃水が浸入して接着剤が加水分解することを防ぐため、溝掘りカッターで目地を削り、専用の溶接機で溶接棒を高温融着させ、余分な樹脂を削り取るプロ工程を要します。一般のコーキング材を充填しただけのDIY施工では、経年伸縮によって継ぎ目が開き、床下地へ水が回ってコンクリートの爆裂やモルタル浮きを引き起こす致命的な被害につながります。

さらに、下地調整の不備も失敗の典型例です。薄く柔軟なクッションフロアとは異なり、長尺シートは下地の微小な凹凸や砂粒をそのまま表面の突起として拾い上げます。プロは入念なケレン清掃とカチオン系セルフレベリング材による下地補修を施してから専用の耐水性エポキシ・ウレタン系接着剤を塗布します。この工程を省略したDIY施工は、施工後数か月で全面的なフクレや端部のめくれを招き、最終的な撤去・再施工で業者の通常見積もりを大幅に上回る費用を支払う結果となります。

山下 哲也

山下 哲也

自動車・モビリティライター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。