京都の路地裏から世界へ広がる波紋。「一見さんお断り」の伝統ルールが2026年の観光バブルで再評価される理由
この動きは、もはや高級料亭や花街だけの話ではない。東京の裏路地にある小さな焼き鳥屋や、北海道のローカルな居酒屋でも「紹介制」の看板を掲げる店が増えている。背景にあるのは、SNSによる爆発的な拡散力と、それに伴うマナー問題だ。写真撮影のためだけに訪れ、料理を残して去っていく一過性の客に、現場のスタッフは疲弊しきっている。
「一度バズると、これまで何十年も通ってくれた常連さんが席に座れなくなる」と、都内で居酒屋を営む店主は嘆く。常連客は店にとっての経営の安定基盤だ。一時の観光ブームが去った後、店を支えてくれるのは誰か。そう考えたとき、地方の小さな店ほど、新規の飛び込み客を断る決断を下さざるを得ない状況に追い込まれている。