急性膵炎で倒れた芸能人の真相|激痛と激やせの闘病と現在の姿
急性膵炎を発症したタレントたちが口を揃えて表現するのは、これまでの人生で味わったことのない「規格外の激痛」です。背中を鉄の棒で貫かれたような痛み、あるいは胃が内側からねじり切られるような苦悶に見舞われ、立ち上がることすらできずに緊急搬送されるケースが後を絶ちません。
医学的に見ると、膵臓は強力な消化酵素を分泌して胃から送られてきた食物を消化する極めて重要な臓器です。しかし、大量のアルコール摂取や胆石などの引き金によって膵管の内圧が上昇したり膵細胞が損傷したりすると、通常は十二指腸に出てから活性化するはずの消化酵素が膵臓の内部で暴走を始めます。その結果、「自分自身の消化液で自分の膵臓を溶かしてしまう(自己消化)」という極めて凄惨な事態が発生します。
日本膵臓学会や各種医療統計によると、急性膵炎を発症した患者の約20〜30%が重症化へと進展します。膵臓の炎症にとどまらず、有害な毒素や炎症性物質が血流に乗って全身を駆け巡り、肺不全、急性腎障害、多臓器不全を引き起こすリスクを孕んでいます。決して「ちょっとお腹を壊した」「胃痙攣を起こした」といった軽症のトラブルではなく、処置が一歩遅れれば死に直結する救急疾患です。
前兆や初期症状としては、飲酒後数時間から翌日にかけて現れる「みぞおちから上腹部にかけての重い圧迫感」「背中へと抜ける鈍痛」、さらに「嘔吐を繰り返しても一向に楽にならない悪心」などが挙げられます。風邪や一般的な胃腸炎と自己判断して市販薬でごまかそうとした結果、病状を一気に悪化させてしまうケースが少なくありません。