当て馬とは?競馬の語源から少女漫画で愛される切ない理由まで徹底解剖

当て馬とは?競馬の語源から少女漫画で愛される切ない理由まで徹底解剖について詳しく解説いたします。専門家の見解をお届けします。

「当て馬」という言葉の原点は、競走馬の生産現場にあります。馬の交配において、本命の高価な種牡馬を牝馬(メス馬)にあてがう前に、牝馬が発情しているかどうかを確認するために近づけられるオスの馬を「試情馬(しじょうば)」と呼び、これが俗に「当て馬」と呼ばれました。

牝馬は発情していない状態だと、近づいてきたオスを激しく蹴り飛ばす習性があります。万が一にも数千万円から数十億円の価値がある本命の種牡馬が蹴られて大怪我を負えば、牧場にとって致命的な損失になりかねません。そこで、まずは当て馬を近づけて牝馬の機嫌や受け入れ態勢を確認し、興奮が高まった絶妙なタイミングで本命の種牡馬と交代させるのです。

文字通り「本命のために身を挺してリスクを引き受け、最後はお役御免になる役回り」こそが、当て馬の本来の意味です。この悲哀に満ちた役割が転じて、現代では「本命を目立たせるための引き立て役」や「相手の出方をうかがうためのダミー」全般を指す言葉として定着しました。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

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