「一億総中流」はなぜ消滅した?二極化する新階層社会と資産防衛策
この不可逆な構造変化を、映像メディアもまた生々しく記録してきた。大きな反響を呼んだNHKスペシャル『縮小ニッポンの衝撃』をはじめとする調査報道は、地方の疲弊やコミュニティの消滅、現役世代の貧困化を浮き彫りにし、視聴者に強烈な危機感を突きつけた。現在でもNHKオンデマンドなどを通じてこれらの作品が見返されている事実は、多くの市民が抱く将来不安の根深さを物語っている。
一方で、Netflixなどで配信される海外発の経済ドキュメンタリーやグローバルな格差構造を扱ったコンテンツも、日本の視聴者の間で広く浸透し始めた。世界的な超富裕層への富の集中と中間層の圧迫という現象は、日本固有の停滞だけでなく、グローバル資本主義の冷徹な必然でもある。国内外の経済ジャーナリズムが鳴らし続ける警告は、私たちが長年拠って立ってきた「中流意識」という名のぬるま湯から目を覚ますよう促している。