トイレタンク掃除を放置した結果は?開けない重曹技と正しいカビ取り手順
大手ハウスメーカーやマンション管理会社「長谷工グループ」が発信する住居管理レポートによると、トイレタンク内部は常に水が溜まっているため湿度が極めて高く、カビの生育適温である20度〜35度に達する春先から夏場にかけて、黒カビ(クラドスポリウム等)が爆発的に増殖します。タンク内面やフタの裏側にびっしりと根を張った黒カビは、胞子を放出し続け、知らず知らずのうちに住空間を汚染していきます。
水道修理や水回りメンテナンスを手がける「水のトラブルサポートセンター」の現場技術員は、取材に対して次のように警鐘を鳴らしています。
「お客様から『掃除してもすぐに便器が黒ずむ』『トイレ全体がドブ臭い』というご相談を受けて駆けつけると、約8割のケースでタンク内が真っ黒に汚れています。水を流すたびに、タンク内で培養されたカビ胞子混じりの汚水が便器内へと供給されている状態です。これでは、いくら表面を擦ってもイタチごっこに終わってしまいます」
タンク掃除を放置することによる実害は、衛生面や視覚的な不快感だけにとどまりません。トイレタンクの臭いの原因を詳細に分析すると、滞留したホコリや水垢にカビと雑菌が結びついた複合汚れがメタンやアンモニアに似た腐敗ガスを放っている実態が浮き彫りになります。さらに深刻なのが、設備への物理的なダメージです。タンク底部にある給水弁や「ゴムフロート」、水位を調節する「浮き球」といった精密部品にカビや水垢が固着すると、部品同士の密閉性が失われ、「便器へのチョロチョロ水漏れが止まらない」という水道代の高騰事故に直結します。