昭和の伝説から世界の美瑛へ:2026年、風立つ丘の「ケンとメリーの木」が問いかける景観と共生の未来
2026年の美瑛巡りには新しいスタンダードが定着した。排出ガスを出さず、静寂を乱さない電気自動車(EV)でのツーリングだ。旭川や美瑛駅周辺でEVを借り、エンジン音を響かせることなく丘陵を滑るように走る体験は、大地との一体感をぐっと高めてくれる。
朝一番、まだ観光バスが到着しない午前6時台。朝霧がゆっくりと晴れ上がり、朝日がポプラの葉を黄金色に染め上げる瞬間は息を呑むほど美しい。指定された駐車場に正しく車を止め、望遠レンズ越しに距離を保って対峙する。これが、この木を愛する現代の旅人たちが守るべき暗黙のルールだ。