揺さぶられっ子症候群の症状はいつ出る?危険な初期兆候と受診目安

揺さぶられっ子症候群の症状はいつ出る?危険な初期兆候と受診目安の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

揺さぶられっ子症候群の症状はいつ出るのか――この問いに対する小児救急医学の結論は、「受傷直後から遅くとも48時間以内」に何らかの異変が現れるというものです。ただし、インフルエンザなどの感染症のような数日間の潜伏期間が存在するわけではありません。血管の損傷度合いと脳の腫れ(脳浮腫)の進行スピードによって、症状の表面化に明確なタイムラグが生じます。

日本小児科学会および小児救急医療チームの臨床データによると、症状の発現パターンは大きく2つに分かれます。

第一に、脳へ極めて強い外力が加わった「重症例」の場合です。このケースでは、揺さぶられた直後から数十分以内に、意識消失、激しい痙攣(けいれん)、呼吸が不規則になる、チアノーゼ(顔色が青白くなる)といった生命の危機に関わる兆候が即座に現れます。躊躇なく119番通報が必要な緊急事態です。

第二に、見落とされやすく最も注意を要するのが、受傷直後には目立たず24時間後から48時間後にかけて徐々に悪化していく「軽度から中等度」のケースです。赤ちゃんの頭部内部では、脳と硬膜をつなぐ微小な「架橋静脈」が引きちぎられて微量出血が生じます。この血液が硬膜下にじわじわと溜まることで脳を徐々に圧迫し、揺さぶられた直後ではなく半日から丸一日以上が経過した段階で、頭蓋内圧亢進による症状が噴き出します。「昨日は普通に眠ったのに、翌日になって急にぐったりして嘔吐を繰り返す」という経過を辿るのは、この静脈出血のメカニズムによるものです。

したがって、もし「過度な揺れ」が発生してしまった疑いがある場合、最低でも受傷後24〜48時間は赤ちゃんの意識状態や全身状態を極めて厳重に監視し続ける必要があります。48時間を経過し、通常通りの授乳・機嫌・睡眠リズムを維持していれば、急性期の重大な頭蓋内出血を引き起こしている可能性は極めて低くなります。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。