ベルリンフィル日本人奏者の真実!樫本大進ら歴代の軌跡と超難関の裏側
外側からは煌びやかなエリート集団に見えるベルリン・フィルですが、その内部実態は「極限の民主主義」によって運営される自主管理協同組合です。芸術監督(常任指揮者)の招聘から新団員の採用、ツアーの行き先に至るまで、すべて団員自身の議論と無記名投票で決定されます。
かつて安永徹は、著書やインタビューの中で「指揮者が音楽を作るのではなく、奏者一人ひとりが強烈な意思を持って音を投げ合い、指揮者とその場で火花を散らすのがベルリン・フィルである」という趣旨の証言を残しています。また、現コンサートマスターの樫本大進も「全員がソリストであり、全員が室内楽奏者。相手の出方を待つのではなく、自ら仕掛けながら全体の調和を瞬時に察知する感覚が求められる」と現場の凄まじい熱量を語っています。
SNSやコンサート会場に足を運んだクラシックファンの生の声を見ても、「ベルリン・フィルを聴くと、100本の弦が1本の太い弦のように鳴り響きながら、個々の奏者の息遣いが立体的に迫ってくる」「樫本さんのコンマス姿には、楽団全体を包み込む包容力と鋭い推進力がある」といった驚きの声が絶えません。
現場を間近で観察すると、日本人奏者たちがいかに自然体で、かつ誇りを持って同僚たちとドイツ語で激論を交わし、音楽の細部を突き詰めているかが分かります。「言われた通りに弾く」受動的な態度はこの楽団では一切通用しません。自己の解釈を明確に主張しながら、オーケストラ全体の響きに奉仕する――この高度な二面性を体現できた者だけが、ベルリンの地で信頼を勝ち得ているのです。