湾岸戦争の異端児「チョコチップ迷彩」誕生秘話と古着高騰の真相
1990年、実戦の波が押し寄せる。湾岸戦争の開戦だ。前線に投入された兵士たちの姿は、世界中のテレビニュースを通じて全米、そして世界へと放映された。多国籍軍の指揮を執ったノーマン・シュワルツコフ大将が着用したことで、この迷彩は一躍「勝利のシンボル」として大衆の記憶に深く刻み込まれる。
しかし、現場からは意外な悲鳴が上がっていた。ビジュアルのインパクトは抜群だったものの、イラクやクウェートの平坦な砂漠では、影を表す黒い斑点が逆に目立ってしまったのだ。赤外線暗視装置への対策不足も重なり、軍は急速に3色砂漠迷彩への切り替えを決定する。だが、この「短命に終わった失敗作」という悲劇性こそが、後にコレクターを熱狂させる最大の火種となった。