メキシコマフィアの実態と2026勢力図|なぜ壊滅しないのか徹底解剖
かつてメキシコの裏社会は、1980年代に「グアダラハラ・カルテル」を率いたミゲル・アンヘル・フェリックス・ガジャルドをはじめとするメキシコカルテル歴代ボスたちの手によって統制されていました。しかし組織の解体とともに群雄割拠の時代へと突入し、現在では巨大組織の覇権争いと小規模グループの乱立という二重の構造が定着しています。
現在、メキシコ全土の支配権を二分しているのが、伝統的巨頭「シナロア・カルテル」と、軍事組織並みの武装を誇る「CJNG(ハリスコ新世代カルテル)」です。現地司法当局の報告によると、シナロアカルテル現在の情勢は極めて流動的です。かつて組織を率いた「エル・チャポ」ことホアキン・グスマンの収監に続き、後継者と目されたエルチャポ息子逮捕(オビディオ・グスマンらの拘束・身柄引き渡し)、さらには共同創業者イスマエル・“エル・マヨ”・サンバダの拘束を契機に、組織内では息子派閥(ロス・チャピトス)と古参派閥による血みどろの内紛が激化しています。
この間隙を縫って勢力を急拡大させているのが、ネメシオ・オセゲラ・セルバンテス(通称:エル・メンチョ)が率いるCJNGハリスコ新世代カルテルです。ドローン爆撃や即席爆発装置(IED)、装甲戦闘車両を実戦投入する冷徹な軍事力で太平洋沿岸部から東部湾岸地域へと侵食を続けており、メキシコ麻薬カルテル勢力図の主導権を握るべく全国規模で武力衝突を展開しています。