大沢たかおの王騎はなぜ伝説となったか?20Kg増量と怪演の真相
映画公開時、SNSや映画レビューサイトで急速に拡散したのが王騎腕の太さCG疑惑でした。馬上で腕組みをする王騎の両腕、そして敵を薙ぎ払う際に露わになる前腕から上腕二頭筋の張り出しが、あまりにも人間離れしていたためです。「さすがに腕の筋肉だけVFXで加工しているのではないか」「特殊な筋肉スーツを着用しているはずだ」といった書き込みが相次ぎました。
しかし、映画関係者および共演俳優陣の証言によって、その疑惑は即座に打ち砕かれることになります。主人公・信を演じた山﨑賢人氏や、秦王・嬴政を演じた吉沢亮氏は、メディアの合同取材において「現場で見た大沢さんの腕は、本当に丸太そのものだった」「触らせてもらうと岩のように硬く、隣に立つだけで威圧感に圧倒された」と口を揃えて証言しています。
佐藤信介監督をはじめとする撮影クルーも、大沢氏の肉体に対してCG処理を施していないことを明言しています。むしろ、あまりの増量ペースに鎧が合わなくなり、撮影の合間に衣装チームが現場で鎧を解体・拡張して縫い直す作業が日常茶飯事であったといいます。生身の人間がここまでの厚みを作り出せるのかという畏怖こそが、スクリーンの向こう側の観客に「本物の大将軍が存在する」という錯覚を与えた最大の要因でした。