独自の世界観で時代を照らしたRyuchell、その足跡と真実
タレントとしての顔と並行して、情熱を注ぎ込んだのが音楽活動だった。アーティスト名義「RYUCHELL」、本名である比嘉龍二としてのアイデンティティを宿した楽曲群は、彼の内面世界をダイレクトに伝えるメディアとなった。
2018年にリリースされたデビュー曲『SUPER CANDY BOY』は、80年代のシンセポップをベースにしたダンサブルなトラックに、ありのままの自分を誇る力強いメッセージを乗せた傑作だ。ジェンダーレスな美意識とポップカルチャーを融合させたステージングは、単なるタレントの余技ではなく、表現者としての確固たるステートメントだった。「普通」という名の見えない檻に囚われていたリスナーに向け、自己肯定の喜びを高らかに歌い上げたのである。