おおみや広域聖苑の落とし穴とは?市民格差と混雑の真相をプロが解説
公営施設としての魅力が際立つ一方で、利用者の頭を悩ませるのが火葬場予約の混雑理由と予約の取りづらさです。取材班が現地および関係業者に聞き取りを行ったところ、12月から3月にかけての冬期繁忙期には、死亡確認から火葬までに最短でも5日、長ければ8日前後の待機期間が発生する事例が常態化しています。
この混雑を引き起こしている構造的要因は3点あります。
- 人口規模に対する火葬炉数のボトルネック:政令指定都市として134万人を超える人口を抱えるさいたま市において、稼働する公営火葬場は大宮聖苑(10基)と浦和斎場(10基)の合計20基体制に留まっています。死亡数が年間を通じてピークを迎える多死社会の波が直接押し寄せています。
- 友引開場に伴う日程の偏り:かつては休業が通例だった「友引」の日も大宮聖苑では一部受け入れを行っていますが、六曜を気にする遺族の心理的抵抗から友引明けの「先勝」「友引前日」に予約が極端に集中し、局所的な予約パンクが起きています。
- 周辺自治体からの需要流入:川口市や上尾市、春日部市など近隣自治体で火葬待ちが長期化した際、費用負担を承知で市外枠を利用して大宮聖苑へ流れてくるケースが増加しており、これが予約枠の圧迫に拍車をかけています。
火葬待ちが1週間延びた場合、遺体安置のドライアイス費用(1日あたり約8,000円〜12,000円)や、葬儀社の保冷施設保管料が日増しに加算され、公営の安さを帳消しにする数万円単位の予期せぬ出費が発生する現実に注意しなければなりません。