佐藤優が語るウクライナ情勢の深層|ロシア擁護批判の真実と停戦予測

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開戦以来、佐藤氏の発言がネット上や一部の言論空間で激しい反発を招いた要因は、同氏が用いる「ロシア側の内在的論理の解説」が、一般読者やウクライナ支持層には「侵略行為の正当化」と受け取られた点にあります。

物議を醸した代表的な発言・主張には以下のようなものがあります。

  • 「プーチンにはプーチンの合理的な論理がある」:西側メディアがプーチン大統領を「狂気の独裁者」と報じる中、佐藤氏は終始、ロシアの地政学的利害に基づく「冷徹な合理主義者」としてプーチン大統領を評価したこと。
  • 「ミンスク合意の不履行とウクライナ側の挑発」:2014年以降のドンバス紛争において、ウクライナ側および西側諸国が停戦合意を遵守しなかったことが侵攻の引き金になったとする見解を示したこと。
  • 「ブダペスト覚書の実効性への疑義」:ウクライナの核放棄と引き換えに安全を保障したとされる覚書について、法的拘束力を持つ条約ではないという冷徹な法解釈を提示したこと。

これに対し、東京大学先端科学技術研究センターの小泉悠氏をはじめとするロシア軍事・安全保障の気鋭の研究者や、国際法学者らからは厳しい反論が寄せられました。専門家からの批判の理由は明確です。「たとえロシア側に安全保障上の懸念があったとしても、国連憲章を公然と破綻させ、主権国家の領土を武力で侵略・併合した不法行為は一切相対化できない」「ロシア側のプロパガンダ言説をそのまま無批判に日本国内へ持ち込んでいるのではないか」という倫理的・国際秩序維持の観点からの懸念です。

佐藤氏本人は著書やインタビュー取材において「相手の思考様式を正確にトレースすること(敵を知ること)と、相手に賛同することは全くの別物である」と反論していますが、戦時下の感情が高揚する世論において、この手法が「露骨なロシア擁護」と映ったことは否定できません。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。