女子ボディビルダーの現在と噂の真相|極限の減量美と知られざる代償
ステージ上で皮一枚の質感と筋繊維のストリエーション(溝)を浮かび上がらせるため、選手たちは通常3〜6ヶ月の期間をかけて綿密な減量プログラムを実行します。一般のダイエットとは一線を画す、ミリ単位でのカロリーおよびPFCバランス(タンパク質・脂質・炭水化物)の制御が行われます。
トップ選手が実践する大会直前期の女子ボディビルダーの食事メニューは、徹底したクリーンフードで構成されています。主食には血糖値の乱高下を防ぐオートミールや玄米、白米を正確にデジタルスケールで計量して摂取し、主菜には皮なし鶏むね肉、タラなどの白身魚、牛ヒレ肉、卵白が選ばれます。調味料に含まれるわずかな脂質や糖質、ナトリウムの塩分量すらも厳密に記録・調整されます。
具体的な減量方法としては、基礎代謝を下回らないよう段階的に摂取カロリーを削っていく「ローファット(低脂質)ダイエット」が王道とされています。減量初期は1日あたり1,600〜1,800kcal程度を維持しながら週に数回の有酸素運動を組み合わせ、最終局面では1,100〜1,300kcal前後まで絞り込みます。停滞期には「ハイカーボデイ(炭水化物を計画的に増やす日)」を設け、甲状腺ホルモンの活性低下とレプチン(満腹ホルモン)の分泌低下を防ぐ高度なテクニックが駆使されます。
大会数日前には「カーボローディング(筋グリコーゲンの充填)」や、体内の余剰な水分を一時的に排出させる「水抜き・塩抜き」といった極めて危険を伴う調整が行われることも少なくありません。水分と電解質のバランスが崩れると激しい筋痙攣や脱水症状を引き起こすため、専門知識を持つ指導者のもとで極めて慎重に実施されています。