ラグビー日本代表の韓国出身選手とは?具智元の帰化と歴史の真相
具智元選手を語る上で避けて通れないのが、父である具東春(グ・ドンチュン)氏の存在と、2019年12月に下した「日本国籍取得(帰化)」の決断です。
父の具東春氏は、かつて韓国代表の不動のプロップとしてアジアの頂点に立ち、「アジア最強のプロップ」と恐れられた伝説的ラガーマンです。父の背中を追って楕円球を握った具智元選手にとって、父は最大の師であり憧れでした。中学時代に兄の具智充(グ・ジチュン)選手とともに大分県へラグビー留学を決断させたのも、父・東春氏の「日本の緻密なスクラム技術と規律を学ばせたい」という強い教育方針によるものでした。
2019年のワールドカップ日本大会終了後、具選手は法務省の官報への告示を経て正式に日本国籍を取得しました。当時の記者会見や独占インタビューにおいて、具選手は次のように胸中を語っています。
「中学時代から温かく育ててくれた日本への恩返しがしたい。日本のラグビー界に骨を埋め、日本人として日本代表の勝利のために戦い続ける覚悟を決めた」
韓国代表レジェンドの息子が日本代表として桜のジャージを着て戦い、さらに日本国籍を取得するという決断は、日韓両国のスポーツ界において大きなニュースとなりました。しかし、父・東春氏は息子の決断を一貫して支持。「智元がラグビー選手として、一人の人間として選んだ道を誇りに思う」と温かく背中を押したエピソードは、多くのファンの胸を打ちました。