【合皮と本革の見分け方】プロが教える決定的な違いと失敗ゼロの判別術
アパレル業界や家具業界では「レザー」という言葉が広義に使われすぎており、消費者の混乱を招いています。経済産業省が管轄する「家庭用品品質表示法」やJIS規格(日本産業規格)において、これらの用語は厳密に定義区分されています。
それぞれの用語が指し示す物理構造と本質的な違いを整理します。
・天然皮革(本革・リアルレザー)
牛、豚、羊、山羊、馬などの動物の生皮から毛や汚れを除去し、防腐・耐久性向上のために「鞣し(なめし)」を施した素材です。コラーゲン繊維が立体的かつランダムに絡み合っており、通気性、吸湿性、堅牢度、そして使い込むほどに油分が馴染んで深みを増す「経年変化(エイジング)」を最大の特徴とします。
・合成皮革(PUレザー / PVCレザー)
織布や編布(メリヤス地など)をベースとし、その上にポリウレタン樹脂(PU)やポリ塩化ビニル樹脂(PVC)を塗布・接着して型押し加工を施した化学製品です。一般的に「フェイクレザー」や「合皮」と呼ばれるものの多くがこれに該当します。水濡れに強く安価ですが、空気中の水分や熱によって樹脂が分解する宿命を背負っています。
・人工皮革(マイクロファイバーレザー)
合成皮革よりも一歩本革に近づけたハイテク素材です。超極細のポリエステルやナイロンの不織布を立体的に絡み合わせ、そこにポリウレタン樹脂を含浸させて天然皮革のコラーゲン構造を人工的に再現しています。高級車のシートや高級スニーカー、高級ソファーなどに採用される「アルカンターラ(ウルトラスエード)」などが代表例です。断面を見ても織布の網目が見えず、合皮と本革の中間のような構造をしています。