鯨の給食はいつまで?昭和の定番が消えた理由と現在の提供状況
給食における鯨肉の歴史は、第二次世界大戦直後の1946年(昭和21年)頃に始まります。敗戦による極度の食糧難と子どもの栄養失調を打開するため、安価で良質な動物性タンパク源としてクジラ肉が白羽の矢を立てられました。
学校給食の歴史において、鯨肉の消費量がピークに達したのは1960年代(昭和30年代後半〜40年代)です。当時の文部省や各自治体の給食データによると、学校給食で使用される肉類の実に半分近くを鯨肉が占めていた時代もありました。週に1〜2回は当たり前のように鯨メニューが登場していたため、この時代に小中学校を過ごした世代(現在60代後半〜70代)にとって、鯨肉は日常の味そのものでした。
しかし、1970年代に入ると国際的な捕鯨規制の強化に伴い配分量が徐々に減少。そして1987年(昭和62年)、日本が商業捕鯨の一時停止(モラトリアム)を受け入れた段階で、全国規模の日常的な鯨給食は事実上の終焉を迎えました。
クジラ給食の世代間ギャップを整理すると、以下の明確な境界線が見えてきます。
・1940〜1950年代生まれ(昭和20〜30年代前半):「鯨肉が肉類の標準」であり、硬い肉を噛みしめた原体験を持つ世代。
・1960〜1970年代前半生まれ(昭和30年代後半〜40年代):給食の人気メニューとして竜田揚げやオーロラ煮を日常的に楽しんだ「黄金期」世代。
・1970年代後半〜1980年代前半生まれ(昭和50年代〜60年代初頭):「たまに出る特別なごちそう」として記憶している過渡期世代。
・1985年以降生まれ(昭和末期〜平成以降):通常の給食では一度も口にしたことがなく、地域イベントや食育授業で初めて出会う世代。