二重追い越しの定義と罰則|2台連続追い越しとの決定的な違いを解説
二重追い越しが引き起こす事故の恐ろしさは、行政処分にとどまらず、民事上の損害賠償責任(過失割合)の重さに如実に表れます。
損害保険各社の過去の判例タイムズ基準や裁判例の検証データによると、前の車がすでに追い越しを開始している状況で、さらにその後ろから無理な追い越しを仕掛けて事故(前車との接触や対向車との正面衝突)を起こした場合、二重追い越しを行った車両の基本過失割合は80%〜100%と判定されます。
特に危険なのが、以下のような現場で頻出する事故パターンです。
- 前車の右折・進路変更との衝突:先頭車が交差点や路外施設へ右折しようとウインカーを出しているにもかかわらず、2台後方の車両が「前の車が単に減速しただけ」と誤認して右側から一気に追い越し、側面へ激突するケース。この場合、追い越し側に著しい過失(重過失)が認定されます。
- サンキュー事故の変形パターン:対向車が道を譲って右折しようとした際、停車した車の右側から二重追い越し気味に直進してきた車両が右折車と衝突するケース。死角からの飛び出しとなり、ブレーキが間に合いません。
SNSやネット掲示板、ドライブレコーダー動画の検証コミュニティでも、「前の車がハザードを出して追い越しをかけたのに、後ろの車がさらに右から被せてきて命の危険を感じた」「原付を抜こうとしたら後続車が無理やり突っ込んできた」といった現場の悲鳴が多数報告されています。二重追い越しは相手の予測を完全に裏切る動きとなるため、防衛運転の限界を超えてしまうのです。