電通・高橋まつりさん事件の真相と現在|過労死問題が変えた日本社会

今注目を集めている 電通・高橋まつりさん事件の真相と現在|過労死問題が変えた日本社会について、多角的な視点をご紹介しています。

当初、企業側は「私傷病や個人的な悩み」というニュアンスを滲ませていましたが、遺族側の弁護士による入退館記録やパソコンのログ解析によって、凄惨な労働実態が白日のもとに晒されました。三田労働基準監督署の調査により、本採用直後の10月からの1か月間における時間外労働は約105時間に達していたことが判明しました。

会社側への過少申告を余儀なくされる「サービス残業」が組織的に蔓延していただけでなく、上司からの理不尽な叱責やパワーハラスメントも日常化していました。まつりさんが生前に個人SNS(旧Twitter)へ書き残していたメッセージには、当時の壮絶な苦悩が刻まれていました。

「休日返上で作った資料をボロくそに言われた」「髪ボサボサ、目が充血した状態で出社するなと怒鳴られた」「死にたいじゃなくて、眠りたい」――深夜や早朝に投稿されたこれらの痛切な叫びは、精神障害を発病するに至った決定的な証拠となりました。2016年9月、三田労基署は「極度の長時間労働と精神的負荷による過労死」として正式に労災認定を下しました。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

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