西高東低の神話崩壊!栗東・美浦の勢力図変化と激走馬の見分け方
この東西のパワーバランス変化を、最前線で戦う当事者たちはどう捉えているのか。競馬界の生きる伝説・武豊騎手は、東西の垣根が急速に希薄化している現状を肌で感じている。栗東を拠点に置きながらも世界中・日本全国で手綱を執る武豊は、現代競馬における「拠点そのものが持つ意味」の変容を指摘する。
一方、関東・美浦を拠点として幾多のタイトルを積み重ねてきたクリストフ・ルメール騎手は、美浦の環境整備がもたらした質の向上を絶賛する。トップジョッキーが迷いなく関東馬への騎乗を選ぶシーンが増えたこと自体が、かつての「西高東低」の終焉を象徴していると言えるだろう。
さらに、海外遠征や大胆なローテーションで日本競馬の常識を覆してきた矢作芳人調教師をはじめとする栗東の名将たちも、この東の追撃に対して新たな戦略を迫られている。矢作師のように外厩施設との高度な連携を駆使し、どこで調整されても馬の能力を100%引き出すシステムを構築する動きは、東西双方のトレセンへ波及している。