小栗旬×西島秀俊『Crisis』衝撃の結末と伏線、続編の真相
本作を語る上で欠かせないのが、日本のアクションドラマの到達点とも称される超高密度の戦闘描写だ。主演の小栗旬と、バディを務めた西島秀俊は、撮影開始の1年以上前から金城一紀の指導のもと、東南アジアの伝統武術「カリ・シラット」の過酷なトレーニングに身を投じた。吹き替えスタントを極力排除し、鍛え抜かれた俳優本人の肉体が激しく交錯するワンカット長回しのアクションは、観る者の息を呑ませる。
小栗演じる稲見朗のしなやかで変則的な打撃と、西島演じる田丸三郎の無駄を削ぎ落とした沈着冷静な制圧術。二人の対照的なファイティングスタイルは、彼らが抱えるトラウマや信条を雄弁に物語っていた。新幹線内での近接戦闘や、数十人の敵を相手に繰り広げられる大立ち回りは、CGでは絶対に生み出せない打撃音と筋肉の軋みを伝え、地上波の常識を塗り替えた。