蛍光灯スターター型とは?見分け方やLed交換の火災リスクを徹底解説
ECモールやフリマアプリを開くと、「グロー球を外すだけで配線工事不要!直管LEDランプ」といった格安製品が大量に販売されています。しかし、この手軽さの裏側に潜む工事不要LEDの火災リスクこそ、消防庁やNITE(製品評価技術基盤機構)が繰り返し警鐘を鳴らし続けている最大の落とし穴です。
そもそも、なぜ工事不要LEDを取り付ける際に「グロー球を外す」必要があるのでしょうか。その理由は、グロー球を取り付けたままLEDランプに通電すると、前述した「数千ボルトのキック電圧」がLEDの内部基板に直撃し、電子部品が一瞬で破裂・全損してしまうからです。そのため説明書には「必ず点灯管を抜き取ってから装着してください」と書かれています。
しかし、問題の本質はグロー球を外しても古い安定器が器具内に通電状態のまま残される点にあります。スターター型の器具本体には、重たい鉄心とコイルで構成された「磁気式安定器」が内蔵されています。グロー球を外してLED管を差し込んでも、電流は相変わらずこの安定器を経由して流れ続けます。
設置から15〜20年以上が経過した器具の安定器は、内部の絶縁ワニスや絶縁紙がボロボロに劣化しています。そこにLED特有の高周波パルスノイズや想定外の電流波形が流れ込むことで、安定器が異常発熱を起こし、内部ショートから発煙・発火に至る事例が報告されています。「工事不要だから簡単」「グロー球を外したから安全」という認識は極めて危険な錯覚であり、器具ごとの老朽化を完全に無視した行為といえます。