【2026年現地ルポ】変貌する大阪湾:万博後の夢洲、急拡大するブルーエコノミー、そして蘇る水辺の未来

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だが、手放しでの称賛ばかりではない。黒潮の大蛇行や地球温暖化に伴う海水温の上昇は、地元の水産業に深刻な影を落としている。冬場でも海水温が下がりにくくなったことで、伝統的なノリ養殖やイカナゴの釘煮で親しまれたシンコ(イカナゴの幼魚)の不漁が長期化。長年培ってきた漁師たちの経験則が通用しない局面が増えてきた。

この危機に対し、現場は即座に応戦した。泉州沖では高水温に強い新たな海藻品種の栽培テストが成功を収めつつあり、南方の温帯域に生息するスジアラやタマカイの陸上養殖・バイオ養殖技術も導入され始めている。地元の仲買人は「獲る漁業から、環境変動に対応するハイブリッドな水産業への転換が必要だ」と語る。逆境をチャンスに変えようとする現場のたくましさが、水産市場の新しいブランドを生み出しつつある。

石川 優花

石川 優花

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。