記憶の断絶を防げるか――戦後81年の全国戦没者追悼式が突きつける「遺族なき時代」の覚悟
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かつて武道館を埋め尽くした「配偶者」や「親」の姿は、いまや探すことすら難しい。参列する遺族のほとんどが戦後生まれの子供や孫、ひ孫の世代へと移行した。参列者の高齢化に伴う体調への懸念や、酷暑が続く8月中旬の開催環境も相まって、現地参列そのものが年々困難になりつつある。
「父の顔も声も知らない」。そう語る70代の参列者は増えたが、直接的な被災や空襲、戦地の記憶を持つ者は限られる。体験の薄れは単なる感情の希薄化ではない。国家が破滅へと突き進んだプロセスや、生活が奪われるリアリティそのものが、教科書の中の「歴史の一コマ」へと変質してしまうリスクを孕んでいる。