静岡の教室で何が起きていたのか?公立高校「定員割れと激戦」が物語る地方教育の曲がり角
長年、静岡県は「公立王国」と呼ばれてきた。公立落ちの受け皿として私立が存在するという序列意識が、長らく親世代の頭を支配していたからだ。その常識を根底から覆したのが、国と県による就学支援金制度の拡充である。
私立高校が打ち出す手厚い進学サポート、ICTを活用した先進的な設備、魅力的な部活動環境。これらに経済的な負担軽減が重なれば、無理をして公立の倍率争いに飛び込む理由は薄れる。1月の私立単願推薦で早々に進路を確定させる中学生が急増した結果、公立高校入試の土俵に残ったのは「上位校へのこだわり層」と「どうしても公立でなければならない層」へと先鋭化していった。