タラの芽天ぷらがべちゃつく本当の理由とプロ直伝サクサク技
タラの芽を調理する際、「下茹でしてアク抜きをすべきか」という疑問を抱く人が少なくありません。結論から言えば、タラの芽の天ぷらにおいてアク抜きは一切不要です。タラの芽に含まれる苦味成分(サポニンやポリフェノール類)は、高温の油で揚げる過程で揮発・熱変性し、心地よい上品なほろ苦さへと昇華します。むしろ水にさらしてアク抜きをしてしまうと、水溶性の風味成分や特有の香気まで抜け落ちてしまい、水っぽさの原因になります。
一方で、省略してはならないのが物理的な下処理です。手順の詳細は以下の通りです。
- ハカマの取り方:根元の周囲を覆っている茶色〜紫色の硬い皮(ハカマ)は、口当たりを極端に悪くし、焦げやすいため、爪先やペティナイフの刃先を引っ掛けてぐるりと一周剥ぎ取ります。
- トゲの処理理由:天然モノのタラの芽(オニダラ)には、茎や葉の裏に鋭いトゲが密集しています。油で揚げても完全には軟化しないため、包丁の背を使って根元から先端に向けて軽くこすり落とします。栽培モノ(メダラ)はトゲが少ないため、目立つ部分のみを削ぎ落とせば問題ありません。
- 十文字の切り込み(隠し包丁):硬い根元の切り口に深さ5ミリ〜1センチほどの十文字の切り込みを入れます。これにより、火の通りにくい根元と繊細な先端部の揚がり時間が均一になります。
- 徹底した水気取り:流水でゴミを洗い流した後は、ペーパータオルで葉の奥まで優しく挟み込み、完全に水分を拭き取ります。